執筆者:hiro教員
「一般問題や状況設定問題は解けるのに、必修問題の点数がいつもギリギリ…」
「本番で必修が8割(40点)を切ったら即不合格だと思うと、プレッシャーで押し潰されそう…」
看護師国家試験において、最も残酷で恐ろしいのがこの「必修問題の足切り」です。一般・状況設定問題でどれだけ満点に近い点数を取っても、必修問題が39点以下なら、その時点で不合格が確定してしまいます。
しかし、安心してください。必修問題は「出題基準」が明確に決まっており、奇問や難問は出ません。正しい戦略で「基礎知識」を暗記すれば、本番で確実に45点以上を狙える最も裏切らない科目なのです。
今回は、現役教員の視点から、必修問題特有の「落とし穴」をアセスメントし、確実に8割の壁を突破するための効率的な暗記術を解説します。
必修問題の特性をアセスメント!「8割の壁」を越えられない原因

まずは、必修問題と一般問題の違いをバイタルサインとして比較し、なぜ点数が安定しないのかをアセスメントしてみましょう。
| 比較項目 | 必修問題(全50問) | 一般・状況設定問題 |
|---|---|---|
| 合格基準(ボーダー) | 絶対評価:80%以上(40点)固定 | 相対評価:年によって変動(約60〜70%) |
| 問題の難易度 | 基礎的(浅く広く) | 応用的(深く狭く) |
| 必要な能力 | 正確な「暗記力」と「知識の引き出し」 | アセスメント力と「思考力」 |
| 失点しやすい分野 | 統計(最新データ)、法律、社会保障 | 疾患の病態生理、複雑な看護過程 |
必修問題で点数が取れない学生の多くは、「疾患」や「解剖生理」ばかりを勉強し、「国民衛生の動向(統計)」や「関係法規」といった純粋な暗記科目を直前まで放置しています。
ここを戦略的に潰すことが、8割突破の絶対条件です。
【必読】一般問題も伸ばしたい!E判定からの逆転勉強法
「必修だけでなく、模試全体の点数も上がらない…」と悩む方は、正しい模試の復習メソッドも合わせてチェックしてください。
💡 hiro教員のおすすめ:必修対策は「専用の問題集」で反復すべし
分厚い過去問集とは別に、持ち歩きやすくて隙間時間に周回できる「必修特化型」の問題集を1冊完璧に仕上げるのが合格への近道です。
現役教員が伝授!必修問題を確実に取る「3つの暗記術」

必修問題特有のジャンルを効率よく頭に叩き込むための、具体的な暗記術を3つ紹介します。
1. 目標値・統計データは「語呂合わせ」と「最新順位」で覚える
「死因順位」や「出生数・高齢化率」などの統計データは、真面目に数字を丸暗記しようとしてもすぐに忘れてしまいます。
「死因の1位は悪性新生物、2位は心疾患、3位は老衰」といった順位変動のトレンドを押さえ、細かい数字は市販のレビューブックなどに載っている秀逸な「語呂合わせ」を活用して脳に定着させましょう。
2. 法律・制度は「誰が・誰に・何をするか」で整理する
「保健師助産師看護師法」や「精神保健福祉法」「介護保険法」など、関係法規は主語がすり替えられて出題されるのがお決まりのパターンです。
「免許を与えるのは誰?(厚生労働大臣)」「入院の決定権は誰?(精神保健指定医・精神科病院の管理者)」というように、必ず【主体(誰が)】を蛍光ペンでマークしながら覚えるのが鉄則です。
3. 基礎看護技術は「根拠(なぜそうするのか)」とセットで覚える
「浣腸液の温度は?」「バイタルサイン測定の順番は?」といった基礎看護技術の問題は、ただ数字や手順を覚えるのではなく「なぜその温度なのか(腸痙攣を防ぐため)」「なぜその順番なのか(泣くと脈拍や呼吸が変動するから)」という【根拠】とセットで暗記してください。根拠が分かれば、本番でド忘れしても思考力で正解を導き出せます。
⏳ 暗記効率を爆上げする「ポモドーロ・テクニック」の導入
人間の集中力は長く続きません。「25分暗記して、5分休む」のサイクルを回すための学習用タイマーを使うと、ダラダラ勉強を劇的に防げます。
【hiro教員の処方箋】必修対策は「過去問5年分」の完全マスターから
必修問題の勉強法で迷っている学生に、私が常に指導している処方箋があります。
それは、「あれこれ手を出さず、まずは必修問題の過去問『直近5年分(約250問)』の選択肢すべてを完璧に説明できるようになるまで繰り返す」ことです。
過去問を「解く」のではなく「分析する」
正解の選択肢を選んで満足してはいけません。
「なぜ他の3つの選択肢は間違っているのか?」「この選択肢が正解になるような問題文はどういうものか?」まで自分の言葉で説明できて、初めて「1問をマスターした」と言えます。
必修問題はプール制(過去の問題に似た問題が繰り返し出題される仕組み)の傾向が強いため、過去問の徹底解剖が最大の防御になります。
まずは「必修5年分」をボロボロになるまでやり込んでみてください。必ず景色が変わります。
必修問題対策のよくある質問(FAQ)
Q1. 必修問題の本格的な対策は、いつ頃から始めるべきですか?
実習が忙しい時期でも、通学時間などのスキマ時間を使って必修問題だけは毎日10問でも触れ続けることが重要です。直前期(1月〜)は一般・状況設定問題の総仕上げに時間を使いたいため、秋までに必修は安定して8割以上取れる状態を作っておくのが理想です。
Q2. 模試で必修がいつも30点台です…。本番までに間に合いますか?
30点台から抜け出せない原因は、「基礎看護学」で落としているのか、「社会保障制度」で落としているのか、必ず偏りがあるはずです。苦手な分野だけをレビューブックで徹底的に復習し、得意な分野はキープする戦略をとれば、短期間でも必ず40点の壁は突破できます。
Q3. 一般問題と必修問題、どういう割合で勉強を進めればいいですか?
例えば、朝起きてからの15分や寝る前の15分は必ず必修問題のアプリやドリルを解く時間に固定します。そして、机に向かってまとまった時間が取れる時は、病態生理や一般問題の深い勉強に充てるようにすると、バランスよく両方の対策が進められます。
まとめ:必修の8割は「才能」ではなく「反復の努力」で超えられる!
国家試験の必修問題は、意地悪な引っかけ問題であなたを落とすためのものではありません。「看護師として絶対に知っておいてほしい安全と基本の知識」を確認するための試験です。
40点(8割)というラインは高く感じるかもしれませんが、毎日少しずつ、確実な知識を積み重ねていけば絶対に到達できる目標です。
「落としたらどうしよう…」という不安は、問題集を開いてペンを動かすことでしか消し去ることはできません。本番当日に自信を持ってマークシートを塗りつぶせるよう、今日から必修対策の反復学習をスタートしましょう!